バイデン大統領の1.9兆ドルの追加景気刺激策も承認され、先週末から今週にかけて、連邦政府から1,400ドルの小切手を受け取る人が増えると予想されています。そんな中、個人投資家は現金を手にしたアメリカ人がどこそのお金を使い、どの産業が最も恩恵を受ける可能性が高いかを見定める必要があります。
小売業界は今でもコロナで大きな打撃を受けていますが、経済再開に向けて前向きな視線が注がれているカテゴリであることは事実です。このため、ここ最近の小売株は大幅に上昇しています。そんな小売株の中から、注目の銘柄をご紹介します。
ノードストローム(NYSE:JWN)
ノードストローム(NYSE:JWN)の株価は、3月12日(金)の朝に10%以上上昇。その後も連日大きな上昇を記録しています。ジェフリーズ社のアナリストは、ノードストロームがデータを効果的に活用し、パーソナライズされた地域密着型の体験を提供、店舗への再来店やオンライン・ポータルの利用に上手く繋げていると評価しています。
メイシーズ(NYSE:M)
同業他社であるメイシーズ(NYSE:M)も同じ日に8%の上昇を記録しており、同じアナリストは、大手百貨店がEコマースのためのデジタルプレゼンスを高めると同時に、広大な店舗ネットワークを利用してオンライン注文に対応する方法を見出していることを評価しています。
エル・ブランズ (NYSE:LB)
Victoria’s SecretとBath & Body Worksを運営するエル・ブランズ(NYSE:LB)は、2021年第1四半期のガイダンスを更新し、一株当たりの収益を0.20ドル押し上げて0.55ドルから0.65ドルの範囲にすることを発表したことで、9%上昇しました。また、6月から1株当たり0.15ドルの四半期配当を再開します。
その他の小売銘柄と注意点
その他の小売業者も同調して上昇しました。例えば、デザイナー・ブランズ (NYSE:DBI)は8%上昇し、アーバン・アウトフィッターズ (NASDAQ:URBN)は5%の上昇でした。
小売業界は、ほぼすべての企業でオンライン・ショッピングが増加しています。今後数ヶ月のうちにパンデミックが収束するのであれば、それに伴って消費活動が活発化する可能性はあります。さらに、1人当たり1,400ドルの景気刺激策により購買力が高まり、それは小売業者にとって有利に働くはずです。
しかし、いくつかの注意すべき点もあります。まず、パンデミック以前から、メイシーズやノードストロームのような、従来型の店舗で買い物することに対して、人々の関心は薄れてきていました。実店舗を維持するための高額なコストは、Eコマース中心に展開する企業と比べて競争上不利な状況にあります。
さらに、一部の小売銘柄は株価が高くなっています。エル・ブランズは現在、2017年に最後に見られたレベルで取引されており、パンデミック前の2019年末のレベルから約3倍になっています。デザイナーズ・ブランズはここまでではありませんが、それでも2020年1月よりも高いレベルで取引されています。
これから街に出て買い物したい!という欲求があるのは事実ですし、それに伴い売上が上がることを期待するのも自然な流れですが、銘柄を選ぶときには慎重にいきたいところです。
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