専門家が本当に気に入っている銘柄をチェックすることは、時に有益である。専門家というのは、大成功を収めた投資家や、株の研究にほとんどの時間を費やしているアナリストのことだ。
ビル・アックマンは、大成功を収めた投資家の好例だ。彼は、自身のヘッジファンドであるパーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントの抜け目のない動きにより、40億ドル近い資産を築いた。
この億万長者の投資家は、多くの銘柄を好まない。そして、そのうちのいくつかはウォール街で好まれていない。しかし、少なくとも1つの注目すべき例外がある。アックマンはこの銘柄を18億ドル保有しており、ウォール街のアナリスト38人が今すぐ購入を勧めている。
アックマンの一押し銘柄
アックマンは、高度に分散されたポートフォリオを構築することを好まない。パーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントは8銘柄しか保有していないが、アックマンのポートフォリオのうち2銘柄は1社のものだ。彼はアルファベット・クラスA(GOOGL)株とアルファベット・クラスC(GOOG)株を保有している。
両クラスを合わせると、グーグルの親会社であるアルファベットはアックマンの持ち株のトップにランクされる。パーシング・スクエアが保有するテクノロジー大手アルファベットの株式は現在、前述の18億ドル強の価値しかない。
これはアックマンにとって長年のポジションではない。彼は2023年初めにアルファベットのポジションを開始した。ヘッジファンドのCEOが最初に株を買ったときは、人工知能(AI)アプリ「バード」の立ち上げを誤ったために株価が下がっていた。多くの投資家は、アルファベットがOpenAIのChatGPTに取り残されていると考えていた。
しかしアックマンは、この下げに絶好の機会を見出した。2023年9月にCNBCで語ったように、彼はアルファベットが 「非常に、非常に長期的にAIで支配的なプレーヤーになると信じている」。
ウォール街にはアルファベットの強気派が多い
ウォール街は、アルファベットについてアックマンとほぼ同意見だ。金融情報会社LSEGは、この銘柄を担当しているアナリスト43人を対象に調査を行った。13人がアルファベットを「強い買い」と評価し、さらに25人が「買い」と推奨した。
残りの5人のアナリストはどうだろう?全員がアルファベット株の保有を推奨しており、売却すべきだと考えるアナリストはいなかった。
勿論、ウォール街の多くは、2023年に58%の爆発的な上昇を見せたアルファベット株が今年急騰するとは予想していない。12ヶ月の平均目標株価は、約9%の緩やかな上昇の可能性を反映している。
アーガスのアナリスト、ジョセフ・ボナーのアルファベットに対する見方は、おそらくウォール街の他の多くのアナリストを代表するものだろう。ボナーは最近、投資家向けに「アルファベットは、おそらく新しいコンピューティング・パラダイムであるジェネレーティブAIの開発において、リーダーではないにせよ、最低限の競争力を維持している」と書いた。さらに彼は、アーガスは 「アルファベットの基本的なビジネスに肯定的であり、GOOGL株は魅力的に評価されていると信じている」と付け加えた。
アックマンとアナリストはアルファベットについて正しいのだろうか?
専門家と呼ばれる人たちでさえ間違えることがある。しかし今回は、アックマンもウォール街のアナリストも、アルファベットについて的確な見方をしていると思う。
同社は間違いなく、AI開発におけるリーダーの一人だ。ジェミニ・ウルトラのローンチは、グーグル・クラウドにとって良い起爆剤になると期待している。
アルファベットは2023年12月、ジェミニ・ウルトラが32のベンチマークのうち30で、現在の最先端AIモデル(多くの場合、OpenAIのGPT-4)を打ち負かしたことを明らかにした。この新しいAIモデルはまた、57の被験者を含むMMLU(大規模マルチタスク言語理解)テストにおいて、人間の専門家を初めて上回った。
グーグル検索がAIによる存亡の危機に直面しているとは思わない。それどころか、アルファベットはAIの統合から恩恵を受ける可能性がある。その良い例が、グーグルが最近アンドロイド携帯向けに導入した、アプリを切り替えることなくジェスチャーで何でも検索できる「Circle to Search」だ。
同社と株価は、(独占禁止法違反の調査を含む)道中でいくつかのでこぼこに直面する可能性がある。しかし私は、2004年の新規株式公開(IPO)以来そうであるように、アルファベットが長期的に大きな勝者になることを十分に期待している。
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