あなたを富豪にする米国株・バリュー銘柄【2021年3月】

バリュー株

この10年以上、グロース株がバリュー株を上回る期間が続いて来ました。しかし、バンク・オブ・アメリカ/メリルリンチの90年にわたる調査(1926年~2015年)によると、長期的にはバリュー株の方が優れたパフォーマンスを示すと言います。

さらに、バリュー株は歴史的に見て、景気回復の初期段階でグロース株をアウトパフォームしてきました。つまり、コロナから復活を遂げようとしている今こそ、バリュー株に注目するタイミングなのではないでしょうか。

3月以降、あなたに大きな資産をもたらしてくれそうな米国株・バリュー銘柄を3つご紹介します。

AGNCインベストメント(NASDAQ:AGNC)

バリュー株の中で最初にポートフォリオに組み入れたいのは、不動産投資信託(REIT)のAGNCインベストメント(NASDAQ:AGNC)です。一般的に低い短期金利で資金を借り、長期的な利回りが高い資産(モーゲージ担保証券(MBS)など)を購入する企業のことです。このようにして得られた利回りと、借り入れのために支払った利回りとの差(NIM)で収益を得ています。景気回復の最初の数年間に、AGNCはレバレッジを活用して大きく利益を伸ばすことができます。

また、投資家にとって興味深いのは、AGNCがほとんどエージェンシー・オンリー証券にしか投資していないことです。つまり、AGNCが購入しているMBSは、デフォルトが発生した場合に連邦政府の支援を受けられるということです。エージェンシー資産の利回りは非エージェンシー証券よりも低いですが、万一の際の安全性により、AGNCはかなりのレバレッジをかけることができます。

AGNCは2月の後半から、3月頭にかけての暴落で他の個別株と同じく下げに会いましたが、今は少しずつ持ち直しています。また、配当利回りは年率9%近くなっています。ここ最近のような変動の激しい米国市場の中では、今後安全な投資先のひとつと言えそうです。

SSRマイニング(NASDAQ:SSRM)

金鉱株は2021年の年初から打撃を受けており、現在はかなりの掘り出し物となっています。そういう意味で、長い目で見れば伸び代がありながら、現在安価な株を探しているなら、SSRマイニング(NASDAQ:SSRM)は検討すべき会社かもしれません。

金や金鉱株は、約7カ月前にピークに達して以来、価格は(金1オンスあたり)約300ドル下落しました。しかし、過去10年間でみれば大幅に上昇しており、その見通しは依然として明るいものです。米連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩和策(毎月の国債購入)と継続的な財政出動により、米国の通貨供給量が膨らみ、ドルの価値が低下しています。ドルと金は反比例の関係にあるため、これは金にとっては好材料となります。

金価格の上昇だけでなく、SSRマイニングはトルコのAlacer Gold社との対等合併によっても利益を得ることができます。2020年完了したこの合併により、SSRマイニングの潜在的な生産量は、年間72万金換算オンス(GEO)から80万GEOへとほぼ倍増しました。この生産量の85%以上は金で、さらにアルゼンチンのプナ鉱山では2021年に600万~700万オンスの銀を生産する予定です。

SSRマイニングの2021年の金を採掘するためにかかる費用は、同業他社に比べてやや高めですが、長期を見据えた設備投資を増やしていることや、新しい鉱山の開発を進めていることが影響しています。採掘費用が高くなっても、SSRマイニングの経営陣は、今後2年間でそれぞれ4億5000万ドルのフリーキャッシュフロー獲得できると予測しています。

テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ(NYSE:TEVA)

最後に紹介するのは、ジェネリック医薬品の開発会社であるテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ(Teva Pharmaceutical Industries:NYSE:TEVA)です。

数年前、テバは前経営陣は贈収賄容疑や、ジェネリック医薬品の価格低迷、ジェネリック医薬品の価格操作、オピオイド危機への関与など、多くの訴訟を起こされています。2016年以降、テバの株価が大きく下げているのにはこれらの理由があります。

しかし、現在はそんな状況が好転するのではと期待できる材料があります。TevaのCEOであるケア・シュルツ。彼は、2017年11月に就任した事業再生のスペシャリストで、少なくとも2023年11月まではテバ社に留まる予定です。シュルツの在任期間中、テバの純負債は、2020年末時点で340億ドル超から240億ドル以下に減少しました。これは、非中核資産の売却、年間約30億ドルの営業費用の削減、および営業キャッシュフローを負債の返済に充てることで達成されたものです。そしてこのままいけば、2023年末には、純負債は150億ドル以下になるかもしれません。

さらに「多発性硬化症治療薬コパキソン」の売上が2021年は10億5000万ドル程度見込まれています。これはもっとも売上を上げていた時期の1/4程度の規模ですが、その売上減少を補うほど、「Austedo」と「Ajovy」が成長していることが好材料になっています。

PERはわずか4。シュルツ氏の手腕と、売上の効率的な再投資が身を結べば、テバの株価は一気に2倍になる可能性があると言われています。

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